空は秋色♪そろそろ秋の話でも・・・と思っていたら台風と共に暑湿厳しい日が舞い戻ってきました。
季節の移り変わりはこうやって行きつ戻りつするものです。(油断大敵)
自然界の中で生きるニンゲンにとってそこに流れる気、気候・五気はカラダと密接関係があります。
それぞれの気候の中で育つ食物に生かされながらも、それぞれの気候の特性によってダメージを受けることもあります。
そこのところをうまーく対処して生きていくことが経験によって培われたニンゲンの知恵ですのよ。
六気と六淫
六気は自然界に存在する六種の気
風(春)・暑(夏)・湿(長夏)・燥(秋)・寒(冬)・熱
六淫はそれぞれの気が病をもたらすものに変化すると“邪”が付き邪気と呼ばれます。
風邪・暑邪・湿邪・燥邪・寒邪・火邪
変化する条件は
- 度が過ぎた場合(ex.気温40度は明らかに度が過ぎています)
- 一定の状態に及ばない場合(ex.夏なのに冷夏)
- 季節にそぐわない気候(ex.春なのに夏日or極寒)
- 個人の体質
日本で過ごす我々は今7月から続く猛暑、暑邪と湿邪の影響を大いに受けています。
そして時々風邪。
暑
夏季の主気。盛夏特有の邪気。夏至以降から立秋以前と言われますが最近では立秋過ぎてもありありです。
- 陽邪で炎熱する
炎のように燃え上がるので高熱、顔が赤い、大汗、喉の渇き
湿
長夏の主気。夏と秋が交わる季節で秋雨前線が生じる頃と言われますが、梅雨時期もそうですし、海の近くでは一年中影響を受けるでしょう。
- 邪で水の性質がある
- 消化器系の脾胃を傷つける
- 気の通りを阻む
- ネバネバして滞りひつこい
- 下に向かう性質がある
水のようで水でない、きちゃない、ネバネバ、ジトジト、ひつこくて面倒くさい奴
秋バテは夏の状態を反映しています
平成のラストサマーを大いに飾っている暑邪・湿邪(ちっとも歓迎されていないけれど)の影響は
- 猛暑→発汗→気・潤い消耗&血不足
- 多外湿→消化器(脾胃)疲労→エネルギー生成不足
- 冷たい飲食習慣→消化器(脾胃)不良→多内湿+多外湿=痰湿ぽちゃこ
- 猛暑多湿→運動不足→血液循環不良
Aタイプ:バテヘロ
発汗は熱を冷ますためのカラダの行動ですが、汗・潤い成分と共に気も消耗しています。
潤い成分(津液)の補充が不足していたり、気の補充が不足していると本格的な秋になった時にバテバテヘロヘロ状態になります。
秋と関連する肺に影響すると風邪を引きやすく口や鼻の乾燥、皮膚の乾燥、便秘、髪がぱさぱさ、さらに悪化すると咳嗽、喘息、呼吸困難などを引き起こします。
Bタイプ:ダルビー
日本の夏は蒸し暑い。海に囲まれた島国でここまで気温が上がるともれなく湿度も上がってくるということを痛感した夏でした。湿は消化力を弱め食欲不振、軟便下痢などを引き起こすこともあります。夏痩せしてしまった人は要注意です。
A、Bタイプの不足タイプさんはエネルギーを補充するための脾胃の立て直しが必要です。
- 食事内容、量の見直し
- 一度にしっかり食べられない人は数回に分けて3回→5回など。
- 麺類よりつぶつぶ穀物。
- ゆっくりしっかり噛む
- 水分・汁物ばかり摂っていないか?
いくら食事内容に気を配っても食べるという行為が「しんどい」場合は早めに相談にいらしてください。
エネルギーに溢れているとスポーツの秋、芸術の秋、読書の秋、学びの秋、と吸収力のある季節ですがエネルギーが不足していると悲しみ・憂いに包まれた秋ということになってしまうかもしれませんからね。
Cタイプ:ポチャコ
夏期間限定!華やかなスイーツも楽しみのひとつです。が、日々ガリガリ氷や冷たい飲み物、冷たいサラダに冷たい麺類冷たいフルーツばかりを摂取していると消化器・脾胃を弱らせてカラダの中に湿邪を生み、外の湿と合わさってポチャコの誕生です。
あれ夏なのに太った?あれ顔のラインがひと回り大きくなった?足がもったり浮腫んでる?
軟便・下痢だぁーなどと騒いでいる人はご注意ください。
秋になり関連する五臓の肺に影響すると呼吸器や肌に不調が現れやすく痰の多いゼイゼイした咳嗽やジトジトした湿疹に悩まされるかも。痰に蓋をされるとお小水が少ない、出ないということも。
そろそろ夏限定にも終わりをつげ溜め込んだぽちゃぽちゃを排出しておきましょう。
ぽちゃこの大元痰・湿と言われる邪気はもっとも厄介な邪気と言われています。
冷飲食を控え海藻類・麦・瓜科、あずき(おやつには羊羹がおススメ)で無駄な水分を排出し適度な運動で発汗!!
Dタイプ:オッケツ
暑くて引きこもっていますという人も多かった平成最後の夏。確かにね、殺人的な猛暑であちこちで救急車を見かけることが多かったです。なにもまっ昼間にトライアスロンをしようと言っているわけではありませんが、適度に運動することは必要です。今や室内で体を動かすことも出来る環境もありますし、通勤時のエスカレータやエレベーターを一か所でも階段にするというのでも助けになるはずです。
また暑いからシャワーのみという人もなぜか多い現代人。日本の風呂文化を尊重して入浴することも助けになります。
但し、循環不良+熱となると血が煮えてとにかく熱い!
熱に偏っている人は長湯は避けてぬるめのお湯にサクッと浸かる(北見の薄荷入浴剤おススメです)程度にしすぐにエアコンや扇風機で冷やさずにある程度発汗させ濡らしたタオルで汗を拭き取る。←発汗した時はウェットティッシュで拭き取る習慣も継続しよう。
循環不良は秋と関連する五臓の肺や同じ上部にある心に影響し、バクバク動悸、息切れなどの心配事で意気消沈なんてことにならないように。
温性の食品(唐辛子、にんにく、ねぎ、鶏肉、羊肉、エビ)は控え、適度な運動・適度な循環!
秋バテは突然やってくるものではありませんし、身から出た錆みたいなところもあります。
そして邪気ひとつに留まらず、邪気+邪気なこともありますし、不足+邪気ということもあるでしょう。
まだ間に合う!ご自分のカラダとにらめっこして、「今、自分、どんな?」を問いかけてみてください。
不足?過剰?停滞?
自分のカラダと長く付き合いすぎて、「まっこんなもん、自分は普通」と思い込んでいる人、自分の基準の“普通”が健康とは程遠いということもありますのよ。
そんなに健康健康って煩いよ!楽しければいいさというご意見もあります。
どうしようもないこともあります。でも持っているもので動くことも思考もいい形で最大限に活用してほしいと思うから土台のカラダは大事に扱ってほしいと願うのであります。
どこを気を付けてどうすればいいのかな?と疑問に感じた方はカーチャまでご連絡ください。