耳と五臓・腎

「今日は花粉症↑↑‐‐‐‐‐」だったようで、ぐすぐすされてのご来院の方もちらほら
そういう私も朝外に出たら、ぐすぐすしていました(p_-)
部屋にいる時は大丈夫なんですけどね~

前回は耳の不調、突発性難聴についてちょっと書きましたので少しつづきをお話します。
「耳」は五感のうちのひとつで左右に2つあります。
あまり他人様の耳に関心を持つ人はいないと思うのですが、私はついつい「耳」をみてしまいます。(仕事柄でしょうか?)
音楽のお仕事をしている方のお耳を見ると、前に開いている方が多いような印象。
おじいさん(おばあさんでもいいけれど)“えっ?何?よく聞こえないな”という時、手で耳を前に倒すしぐさをしますが、こうすることで聞きやすくなるのでしょう。音楽家の方は生れながらに音がよく聞こえるように出来ているようです。(ん?どっちが先か?音感がいいから音楽家?音楽家になるべくして音を聞き分けられるような耳?)
はてさて、これはどうでもいいことなのですが。。。

中医学で耳は五臓の腎と深いかかわりがあります。
腎精が耳を滋養することにより、聴力を正常に保つと言われ、腎精が不足すると、難聴や耳鳴りが起こると考えられます。

腎精とは受精した時に両親から頂いた気(先天の精)です。
腎精は誕生した後、飲食により得られる気(後天の精)によって補給され、徐々に成熟し成長、生殖と関わり、しだいに腎精は衰え枯れ果てていきます。
ですから、老年になり耳が遠く聞こえずらくなってくるのは腎精の不足が原因のひとつと考えることが出来ます。

それでは耳の不調は加齢によるものなのでしょうか?
突発性難聴はじめ耳の不調は現在年齢を問わず発症していますが・・・
腎精は両親から頂いたもので限りあるものです。ですから誕生後は飲食によって補給されるのですが、これを補給するのが肝血です。
「肝腎同源」「精血同源」と言われます。肝血は腎精を補い、腎精は肝血を補っています。
飲食の不摂生やストレス、過労、目の酷使、出血などで肝血が不足すれば腎精は補われません。
年齢に関係なく耳の不調がみられるのはこういった関係性によるものなのです。

腎と関連するものに「髪」もありますが、年齢とともに艶がなくなり白髪になります。
これは腎精が衰えたことによるものです。
しかし老年でもないのに髪がぬけたり、切れやすくなったり、艶がなくなったり、白髪が見られたりします。
「髪」も精と血により養われているため、壮年期でも精や血の不足により年齢にそぐわない症状が現れることがあるのです。

腎精

カン(肝)シリーズでもお伝えしたように日常生活でどこにでもありそうなこと、誰にもで思い当たる節があるといったことが肝の不調を招いています。
そして肝の不調が腎に影響し、ある日突然、自分には関係のなさそうな耳の不調(突発性難聴)を引き起こすことがあるのです。
働き盛りに多い突発性難聴はじめ耳の不調、加齢によるものではありません。
ですから「年だからね」で片づけて欲しくないのです。

突発性難聴は鍼灸治療適応疾患です。
体にかかった負担が大きければ大きいほど、また長ければ長いほど完治・回復への道も時間がかかります。
今の自分の体は過去の自分を表しています。未来の自分をつくるのは今です。
治す前に発症させない!これが大事!
食事、面倒だからテキトーに済ませようなんて・・・ダメです。
いくら着飾ってもテキトーなカラダになってしまいます。。。テキトーなカラダにはテキトーなものしか寄ってきませんからね。

健康・健美で健幸ライフ♪

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