五臓六腑は協力体制

今日は横浜マラソンが開催されていましたよー
朝、遠目でスタジアム周りを走る人々がちらっと見えました。
気候もマラソンには丁度よかったかな?・・・とランナーについては全く無知なのでわかりませんが・・・
みなさん気持ちよく完走できたかしら?
春なので&不調の源ストレスと関連するので五臓の肝の話題が多い今日この頃ですが、肝は肝のみ単独で調子が悪くなるということはなく、五臓は常に連携プレーなので肝の不調が他の臓腑に影響することも多々あります。
肝と他の臓腑の関係をポチポチとご紹介していきます。
実は一気に書き連ねたら・・・・ただただ長くなったので連続シリーズにします(^_-)-☆

肝と心
肝と心はどちらも「血」に深く関わっている臓です。
肝は血を蔵する
心は血を全身に巡らせる
血液は肝に臓し、心が全身に送り出しています。
もし肝に蔵する血が不足するとめまい、立ちくらみ、ドライアイ、爪が割れやすくなる、筋肉の痙攣、生理が遅れるまたは閉経などの症状が見られますが、血の不足が心にまで及ぶと“動悸、不安感、不眠、顔色が青白い”などの症状が現れます。
この場合、血を補うことが必要です。
また肝の疏泄作用であるスムーズに巡らせるという働きも血によって成される為、疏泄が低下し心の働きもスムーズでなくなり動悸や唇や舌が紫色になるなど血行不良の症状が見られたりします。
この場合は、気血の巡りをよくすることが必要です。

肝と脾
肝と脾は協力して「食物の消化吸収」を行っています。
ストレスなどで肝の気が鬱滞するとイライラする、張ったような痛みの頭痛などが見られます。
そして肝の鬱滞が脾に影響すると、消化吸収力が低下し腹部の張った感じ、張った痛み、食欲不振や下痢などの症状が現れやすくなります。また脾と表裏関係の胃に影響が及ぶと、胃の降ろす作用に影響し、ゲップや吐き気、便秘などの症状が現れやすくなります。
脾の働きが低下すると血が生成されず、血が不足すると肝の疏泄機能は低下しいつまでも鬱滞しやすい状態です。
この場合は肝の鬱滞を取り除き、脾胃の機能を回復させ必要なエネルギーを生成することが必要です。

肝と肺
肝と肺は協力して気の昇降運動を行っています「肝は気を上昇させる 肺は気を降ろす」
肝の気が鬱滞して熱をもち、過度に上昇すると“イライラする、目の充血、顔が紅くなる、頭痛、めまい”など上部に症状が現れやすくなります。
そしてその熱が肺に影響すると肺は気を下せず、“息が荒い、過呼吸、咳、黄色い痰や血の混じる痰を吐く”などの症状が現れやすくなります。
緊張した時、自然と大きく息をすってゆっくり吐くという動作をしますが、これが肝と肺の関係性です。
この場合肝の鬱滞したものを取り除き、熱を冷ますことで肝気の上昇を抑えます。

肝と腎
肝と腎はお互いを補い合う関係で、精血を補いあっています。
これを「肝腎同源、精血同源」といいます。
腎は先天の精(両親から受け継いだエネルギー)を蔵していますが、これは有限のエネルギーである為、年と共に減少してきます。(加齢現象は腎精が消費されていくことにより生じます)それを肝の血によって補充しています。
また腎精によって肝血を作り出すことが出来ます。
言い換えると、肝血が不足すると腎精に影響がでますし、腎精の不足は肝血にも影響すると言えます。
腎精は妊娠と深い関わりがあります。現代社会ではPCやスマホ、遅くまでテレビを見るゲームをするなど過度な目の使用で肝血が不足し、腎精を補えず妊娠に影響するといったこともあります。
この場合は精血を補っていく必要があります。
肝の陰血、腎の陰精の不足により肝の陽気が過剰に上昇してしまうと、のぼせやめまい、目の充血、顔が紅くなる、頭痛、上部の熱感、鼻血などの症状が現れることがあります。
この場合は、陰血を補い、過度に上った肝の気を降ろす必要があります。

今回は肝との関係ですが、五臓六腑は互いに助け合い、抑制しあいバランスを保っています。
そしてひとつの原因が五臓六腑に影響し複雑な病気へと発展させ、長くなればなるほど、様々な症状が混在してきます。
カラダは有機的つながりをもった物質です。根本原因を知り、全体を改善させていくことが鍼灸治療です。

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